染色用工業薬品は、色を落としたり、脱色・漂白などの用途で洗剤として使われることが主ですが、染色の前処理や色を定着させる工程でもこれらの薬品を活用します。
塩や尿素をはじめとして、重炭酸ソーダ(いわゆる重曹)、過炭酸ソーダ、家庭のナチュラルクリーニングにも使われる、弱アルカリ性のセスキ炭酸ソーダなど、染色に必要なさまざまな工業薬品を取り扱っています。
同じアルカリ性でも構造の違いによって効果が異なるため、求められる結果や素材によって使い分けが必要です。どんな素材で何をしたいかをご相談いただけますと、それを解決できる工業薬品をご提案させていただきます。
直接染料を扱っていらっしゃる工場などでは、一度つけた色を洗い流す時などに、大量のアルカリ性薬品が必要になることがありますので、主なお客様は工場などの法人様です。
一度の需要で大量に必要なことが多いので、当社としても大量購入をしているため、必然的に安価でご用意することが出来、喜んでいただいています。
他にも美術大学や工業大学の染色学科や研究室、染色を学ばれている学生さん、個人の作家さんなど、「少しだけ分けてほしい」とご来社くださることもあります。
実は、工業薬品を安価でご提供できるため、新たなお付き合いのきっかけになることも少なくありません。
色材や染色技術へのご相談をいただく前に、「薬品の値段が手ごろだったから」とお声がけいただくこともあります。
そこから対話が生まれ、色材の選定や染色のご提案へとつながっていくケースも多く、私たちとしても嬉しい展開です。
染色を支える材料として、そして現場で働く方々の作業を助ける存在として、工業薬品もまた大切な役割を担っていると思っています。